湯島はじめ 昼王の庭
飴売りといつかかけおちするのかなあ
融けたい子は融かしてあげて凪ぐプール
白桃のヨーグルト舐めて大人って
家族から遺族へ変わることの蔦
鞄はもう要らないかもねハロー月
花野とはたましいだけでゆくところ
犬歯だけでわれを見わける昼王よ
ちちの川ちの川ユートピアの鹿
ひぐらしですひとはどこからでも裂ける
颱風にただしく教う住所録
其は記憶いつしか自生する蘭よ
黒塗りの下にはだれが天使祭の絵
ミルクスープ茸の破れぬ契約を
狼の祭り指輪は鏡台に
花冠に芒をきみに安息を
すべてだなあ砂糖の義手にふれてみて
花野の娘の髪のやさしい腐卵香よ
はてもなく昼王を待つ茱萸の庭
手の生えた楡にそれから抱擁を