湯島はじめ
グレイラビットフェイクファー
筐体の光のなかで右手首そっと押えている綾波レイ
手から逃がすみたいに放す百円をそういえばずっと握っていない
爪の色を変えて続編 カステラはよく言われる悪口のひとつ
誰でもいい誰でもじゃない両腕でレンタルブランケットにはやさしく
わらわないでよパソコンでソリティアをやるとき幽霊ではないですか?
ずっと前になくした帽子のことなどが浮き沈み サイダーを待っていた
指摘したかったけどそのままにしたメールアドレスの英単語
シロニイのニイはどこから来たんだろう冬の毛深い眠気とともに
フェイクファーを抱いて眠れば起きぬけにさみしい夢を見るだろうから
天使界隈の男の子が吐きながら怒ってる 泣いてはいない
本名のSuicaを落とした帰路のこと明るいほうに選り分けている
誰かに会いたい眉をしていたとめどなく会いたくない人のが多いのに
夜にあふれた人をおもって怖くなるポスターで見ればきれいだ雪は
あおみどり、いや、みどりあお朝だけは優しいおとこみたいな車両
ローソンに朝が来ていた今欲しいサイズの欲しい牛乳がない
できるだけ靴を減らしてわかるのは履かないけれど残したい靴
同じ向きにブーツを倒す何度でも予習するから猫を飼いたい
言えなかったことを書きたかったのかもわからないけど増えたメモ帳
テレビとか持ってる人の家で観る野球はそうしてもおもしろい
話しかけられてそれから行ってない青い看板のコインランドリー
喉のとこに金平糖が詰まっててたまに零れるそんな友だち
恋愛の本だよという答えかた 融けない雪の球みたいだった
ポムの樹がなくなったのは悲しいね水気まったくない悲しさね
周期的に毛足の長いキャラクターが流行る、みたいに順番を待つ
きみがバターナイフを知らなかったことにこんなに安心するのいけない
無事なものがどこにあるのか乱視だとどんなコップもきれいに見えた
きみの分も払っておくねお金って持ってるだけじゃ安心じゃない
ダウンコート飛びだす羽根を引き抜いて忘れるまでをぎゅっと握った
いてほしい、ほんとう。恋愛にならないバディ語れるのきみだけだから
再放送で観てたアニメのエンディング日が暮れてゆくのが好きだった
お互いに利き手を振ってたしかめた鏡映しでいられることを
何の店なのか知らずに終わってもエアダクトから砂糖のにおい
性別に○をしてからなれないとはっきり知った木にも花にも
平地みたいな心で、平地ってなんだっけ、昼が無理なら夜しかないし
大島てるの炎だらけで生まれつき低温火傷みたいな町で
にせものの毛皮をいつも持っている深層心理とかでもないか
ロッカーの鍵にきつねのキャラクター 店員にしてくれた店は好き
おしっこをするとき舌を噛む癖を真珠みたいに秘密にしてる
歳を塗るような化粧を 笑いながらうそをつくから大人でないと
こゝろを習っていない話は二度目だが少ししてまた話してほしい
友だちの嫌いなバンドが制服で歌う映像べつに泣けるけど
本人じゃない歌声で覚えててもしかしてそれ幸せかもな
喋れないけれど歌える人ばかりうさぎのように感じやすくて
甲子園に縁がなかった者どうし絶好のまばたきがあるのだ
しりとりのあいだは夏にしてあげるそんなことしか返せないから
永遠てMALIBUのラベル見ていたら時間が早く過ぎるみたいな
雌雄眼ひらいて風を受けつける 歩けるほうの朝と思った
キャリーバッグの音が聞こえるまだちょっと移動は悲しいことのカテゴリ
ゆびで枠を組んでは鳩を閉じ込める 放す ようやく言葉が決まる
したかった話はほんとささめ雪あたしもコルク栓集めてた